★春になると… 日に日に暖かくなってきました。 春になってくると少し心も軽くなってくるような気がします。 でも心の病は案外多いのですよ。 精神分裂病などの内的精神病といわれるものは増悪しやすいですし、五月病もおきますね。 おまけに春眠暁を覚えずなんていうように眠気も異様に多くなってきます。 殊に午後1時から3時位までの間は、第二の睡眠時間といわれるくらい眠くなってしまいます。 こうしてみると、春は長かった冬から暖かい夏に向けて、体の内部状態を適応させるための移行期なのかもしれませんね。
★花見のシーズン さて5月ともなると、草木は成長期に入り、新芽がちらほらと見えてきますね。 そうこうしているうちに桜の季節がやってきて、花見シーズン到来となります。 大学時代はよく先輩に誘われて花見と称した宴会を開いたものですが、残念ながら北海道はまだまだ肌寒くて、あまり良い記憶はないのです。 それでも半分ヤケクソで大騒ぎしたのを覚えています。(笑)
★酒の問題を・・・ 前置きが長くなりましたが、今回は花見につきものの酒の問題を取り上げようと思います。すなわちアルコール依存症(アルコール関連問題)です。 国際診断基準ICD-10から依存症(Dependence syndrome)の定義を紹介します。 ① 飲みたいと強く望む。 ② ついつい飲み過ぎてしまう。減らそうとは思うが、なかなかうまくいかない。 ③ 急に止めると離脱症状(いわゆる禁断症状ですね。後で紹介します)がおきる。 ④ 段々と酒に強くなっていて、以前よりも飲む量が増えている。 ⑤ 酒のことばかり考える。飲む以外に楽しみがなくなってしまう。 ⑥ 肝臓に悪いとか、家族が飲酒に反対しているとか、わかっているのに止められない。 少なくとも1カ月以上飲酒していて、上記の6項目のうち3項目に当てはまれば、アルコール依存の可能性が極めて高いことになります。ほら、今エッ!?と思ったあなた、俺は大丈夫だよと言っていないで、正直に打ち明けましょうよ。(^_^)
★離脱症状って? 皆さんは、テレビドラマなどで、麻薬中毒の人が、薬が切れて汗をだらだら流しながら、もがき苦しむシーンというのを観たことがありますか?あれが離脱症状です。 長い期間アルコールが体内にあったために、体はその状態が当たり前だと思ってしまい、急にアルコールがなくなると、その変化に付いていけないわけですね。 さて、離脱症状の定義も前述のICD-10からひろってみましょう。 ① 舌、まぶた、伸ばした手に細かな痙攣が現れる。 ② 汗をかく。 ③ 胸焼け、吐き気、嘔吐がある。 ④ 脈が速い、血圧が高い。 ⑤ 興奮状態や混乱状態、支離滅裂な状態になる。 ⑥ 頭が痛い。⑦眠れない。⑧体がだるい。 ⑨ 幻覚や錯覚がある。(無いものが見えたり、聞こえたり、触れたり・・・) ⑩ 大発作けいれん(全身の硬直など) これも上記の10項目のうち3項目が当てはまれば、離脱期にあるといえます。
★アルコール依存症の雑感 まあ、難しい話はこれくらいにして、私のアルコール依存症の人たちとの付き合いについて少し書いてみたいと思います。 アルコール依存症の人がどうして酒を止められなくなるかというと、酒に逃げ場を求めているからということだと思います。 世の中つらいことや悲しいこと、苦しいことばかりで、誰だって一度や二度は逃げ出したくなることがあるはずです。 そんなとき、少なくとも酔っている間だけは、そういうつらさを忘れられるような気になるのです。ですから酒はうまいものではなく、酔うことを目的に飲む苦いものなのです。涙の味というものでしょうか。 酒でなくても、何も考えたくなくて大量服薬をしたり、全てから逃げ出したいと思って死ぬことを考えたりしたことのある人、あるいは今現在そう思っている人もいるでしょう。 そう、人はそれほど強い生き物ではないのですよ。 心細くて、震えていて、誰かにしっかり支えていて欲しいと思っている、そんな生き物なのです。 だからアルコール依存症のもっとも効果的な治療は、人の絆を作ることといえます。 断酒会やA.A.という同病の人たちの集まりがありますが、こういうものに参加するのがとても大切なのです。 私が三笠市立病院にいた頃には、アルコールの治療のための予算が出なかったため、患者さんを集めて体育館にゴザをひいて車座になり、飲酒体験を語り合って集団療法を行ったものです。 皆で少しずつ金をためて、安い釣り竿を買って釣りに行ったり、登山をしたり、断酒継続のための勉強会をしたりと、アルコール依存の専門病院に比べると実にお粗末な活動でしたが、何とか仲間の絆はできたのではないかなと感じていました。 今は優秀な先生が立派に引き継いでくれて、より一層充実した活動をしていると聞いています。こうした人と人とのつながりが、心を癒してくれるのです。
★今、通院中のあなたへ 今現在、アルコール依存症で通院されている方々へ一つだけお願いがあります。 多分皆さん断酒を実行されていると思いますが、もし万が一、再飲酒(スリップといいます)をしてしまっても、隠したり逃げたりしないで下さい。 正直に飲んでしまったことを打ち明けてください。 またそこから始めればいいのです。 そして通院さえしていれば、必ず人とつながっていることに気がついてください。 人とつながってさえいれば、癒しへの道が開かれるかもしれないのですから。
・~~~読者の広場~~~ 『大人って…』 マコちゃん 私は年女にして、やっと大人になってきている。 気のせい?いやーん、本当、本当だよ。 だって、彼氏、その他知人に依存することでしか耐えられなかった孤独感だって、何とか耐えられるようになったし(失恋、グスン)、何度かクリニックで宣伝させて頂いているお芝居(私は役者でーす)、今回、な、何と主役で、プレッシャーとか、演出の言葉とかグサグサ心に突き刺さって、帰り道に泣いたりしたことあるけど、落込んだりもするけど、前みたいに練習を休んだりもしていない。 休んじゃうことでもっと、落込むことが判ったから!!。 バイトだって…まあ、これは金銭面が絡んでいるかなんだけど(笑)、休み過ぎると時給-10円なんですよ。だから、カゼでフラフラだったけど、遅刻したけど出た。そんで今月(4月)は皆勤狙ってます。 +20円だから。 因みに映画は「バタフライ」が面白い!!。愛された事の無い女の話。 マズイかしら。 ここカットかしら。 どーも私が好むメディアは院長に反対(禁止)されがちなので(笑)。 私はビデオで見たのですが泣きっぱなし。 シンクロ率高過ぎ!!。 …でも、孤独に強くなったり、大人になったりって良い事?何かを失ってしまうんじゃないの?。 私は役者で生きることに決めているから失っちゃいけない物があると思う。うーん、判んない。 …判んないからここに通っている(笑)。 あっ、そうだ。誰かが「大人っていうのは生き物」だって言ってた。猫が爪といで「嗚呼、俺は何て猫なんだ」って思わないように、大人は自分の事「大人だ!!」って思わないって。んじゃ、やっぱし私は大人じゃないんだな。 成長期!!。 ナーンチャッテ。
『こぶしの花』春暁眠子 毎年、この時期になると数年前に遊びにきた祖母の話を思い出す。 祖母はいつも、釧路から苫小牧の叔父の家まで高速バスに乗って来て、そこから更にバスを乗り継いで札幌までやって来る。 その時、私はちょうど身体と心を壊して自宅療養中だった。 家族が仕事に出ている昼間、二人で話していた時、祖母が言った。 「ここへ来る途中、こぶしの花がまっすぐ上を向いて綺麗に咲いていたよ。こぶしの花がそうやって咲く年はね、 豊作になるって昔は喜んだものだよ。」 私がこぶしに通いはじめて最初の春だった。 その時、私は自分の通う病院にもこぶしの名前がついていることを言おうかと思った。 でも、そうすればきっと祖母は心配する。 結局は言えなかった。あの頃、バスで単身遠出していた祖母も、去年はついに苫小牧の叔父の家から先に進むことができなくなり、母が会いに行った。 あと何年、祖母が生きてくれるのか、こればっかりは神様じゃないとわからない。 でも、できることならもう一度、祖母とこぶしの花の話がしたい。 もう一つ、こぶしの花には思い出がある。大学生だった頃、茨城のアパートの近くの公園を暗くなってから通った時のことだ。 葉っぱの落ちた木の側を通った瞬間、私はびっくりして自転車を止めた。 木に白い鳥がいっぱい止まっていた。 ところが、それはよく見てみると鳥ではなく、大きなこぶしの花だったのだ。 学校への通り道にある木なのだから、つぼみの段階で気がついてもよさそうなものだが、多分その頃は気持にゆとりがなかったのだろう。 こぶしの花には沢山の忘れられない思い出がある。 ちょうど昨日、家の近所のこぶしの花が咲いているのを見た。 こぶしの花を見るたび、祖母のこと、学生時代のこと、そしてこぶしに通う沢山の人々のことを思い出さずにはいられない。
・食のシリーズ 3 『不眠対策1』ネコ吉 春の訪れが感じられ、眠たくなる人が多くいる事だと思います。 でも、中には全く関係なく不眠を訴える人も多いと思います。 せっかくの春なのに気持ち良く寝たい、そんな人の為に提案を一つ。 夕食の食事に牛乳を使った料理を食べてみませんか?牛乳はカルシュウムを多く含み、イライラを防ぐ効果が期待できる他、トリプトファンというアミノ酸が含まれ、このトリプトファンが体内で眠りをさそう物質を 作りだし、快眠効果が期待できるのです。 牛乳を飲むのが苦手でも、シチューやグラタンが好きな人は多いのではないでしょうか。 また、ヨーグルトでは牛乳ではお腹がゴロゴロする人でもしないはずです。 良い眠りが期待できる、牛乳、乳製品。ただし食べ過ぎは禁物。 満腹だと安眠にはなりません。 寝る3時間前には食事は終えて、腹八分が理想的です。 寝る間際にはやっぱりお勧めなのは牛乳です。 冷たい牛乳だとお腹を驚かせてしまうのでできればホットミルクでほんのちょっと砂糖を入れると効果的なようです。 寝れない夜には、ゆっくりとした音楽の中、ホットミルクを1杯。ゆっくりと飲んでみませんか?
■お知らせ 講演会『青年後見制度ってなに』 ~痴呆や障害を抱えたとき、あなたらしい生活を守るために~ ●講師石川秀也氏(特別養護老人ホーム聖芳園園長) ●日時平成11年5月22日(土)午後2時~4時 ●場所岩見沢広域総合福祉センター岩見沢市11条西3丁目 ●会費500円どなたでも参加できます。 申し込みはいりません。
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