1999年 01月
発行こぶし編集部
第126号
『1999年の不安』
藤田 毅

・★★謹賀新年★★
あけましておめでとうございます。

昨年は待ち時間をはじめとして色々ご迷惑をおかけしました。

今年も皆さんのメンタルヘルスの向上のために尽力したいと思っています。

よろしくお願いいたします。

■1999年の不安
とうとう1900年代の最後の年になりましたね。
私が学生の頃は、20世紀の終わりが来ることなど(2000年までが20世紀ですが)ちょっと想像つかない感じでしたが、いざそういう時代をむかえてみると日常の喧騒の中に先行きの不透明感が多く、少々不安になります。

皆さんご存知のように、日本の経済は巨額の不良債権を抱え、信じ難い低迷を続けています。

好景気を謳歌しているアメリカのグローバル化にしても、投資先としてのアジア圏でマレーシアのような金融鎖国をせざるを得ない国が現れるなど、この先どのように進んでいくのかわかりません。

身近にもリストラの不安やボーナスの削減など経済の問題が色濃く現れていますし、福祉の面でも、例えば現在30歳代の人たちは払い続けた総額より少ない額の年金しか将来受け取れなくなってきました。

医療面では社会保険の本人の自己負担が1割から2割にアップ。

高齢者の方は一回につき500円かかるようになってしまいました。
来年度以降は全ての人が3割負担という話もでてきているなど、何をするのにもお金がかかるようになってきています。

このように経済の問題が次々と表面化してくると、気持ちも段々と暗くなってしまいますよねえ。

■でも気分だけでも明るく!
今年のお正月は少々テレビを観る時間が作れました。
その中でこんなコマーシャルがありました。
「1999年は1苦苦苦、でも平成11年はイイ年」と。
なるほど、物事は考えようですね。
悪く考えるといくらでも悪い発想が生まれるでしょうが、ちょっといい方に考えてみるだけで随分と楽になるものです。

また、こんな新聞記事もありました。
1998年のトラ年はトラブル続きだったけれども、うさぎ年は飛躍の年だというのです。
段々と下手なジョークになってきましたが、まあ、考え方としてはよいのでしょう。

人間、物事をよい方向に考えると、例えば癌細胞を食すキラーT 細胞が増えるなど免疫能力が活性化したり、実際によい結果を招くことができるようなので、あながち気分だけの問題でもないようですよ。

■巷のノストラダムス
今年の1999年というのはノストラダムスという予言者が世界の崩壊を予言した年だとか…。

私はこのノストラダムスという人がどんな人物なのかよく知らないのですが、1500年代に活躍したユダヤ人だそうです。

その予言によると今年の7月か8月(太陽暦では8月に相当するとか・・)に恐怖の大王が降ってきて世界は滅亡するのだというのです。

各世紀とも世紀末にはこのような終末思想が出現しやすくなります。
それにあおられる形で「世界は終わるのだから何をやってもいいんだ」というような発想が出てくるのが一番問題です。

どうせ生きていても・・という考えにつながりやすくなることもあり得ます。
でも実際には、それほど深刻にこういう世紀末的な絶望感を感じている若い人たちは少ないようですね。

現実に対する認識が甘いというのは、それはそれで問題なのですが、取りあえず、深刻に考え過ぎないというのは良い事としておきましょう。

■こぶしの1999年
今年は私たちにとっても転換期になると思います。

医師の増員をはかり、皆さんに提供できる医療の質の向上と、待ち時間解消などの利便性の向上を目指したいと考えています。

しかしながら、
この医師の確保が非常に難しい問題で、精神科医になる人は結構少ないのです。

ですからそう簡単に現状を打破できるか不安なのですが、スタッフ一同、誠意を持って頑張りたいと思いますので、本年もよろしくお願いいたします。

・~~~編集後記~~~
明けましておめでとうございます。

そして、今年もよろしくお願いいたします。

今年は雪が多いみたいなので、雪かきで腰を痛めぬよう御注意下さい。

皆さんにとって良い一年でありますように…U。