こぶし

こぶしだより 1998年9月号

1998年9月号
発行こぶし編集部
第122号
『自分を好きになる事…』
藤田毅

■私なんか…と思う人たちへ

最近の若い方(というと言い方をすると自分が老け込むようでいやなんですが・・・(笑))に”自分に自信ない”という人が結構いるように感じます。なかなか自分のことを好きに慣れないようですね。多弁で有名な関西の某お笑い芸人さんのように”自分が一番好きで自分のファンだ”とまではいかなくても、もう少し自分自身を気に入ってあげたいものです。 自分のことが嫌いな人によく見られる病気は結構あります。たとえば、拒食や過食の摂食障害や手首切傷症候群、神経症全般などがあげられます。自分なんかいなくなってしまえばいいとか、どうせ私なんか駄目なんだとか、そう考えてどんどん殻に中にこもって行ってしまうからですね。病気にしてみれば、こんな心理状態はまさに好都合。いつまでもあなたの中に居座ってしまいます。

■誰だって一緒。そんな大差ない。
自分のことが嫌いな時は、自分だけが周りと違って違和感があると感じるものではないでしょうか。自分だけが劣っていて価値がない、そう感じてはいませんか。でも冒頭に書いたように同じことを考えている人が結構いるのですよ。
社会学的な要因があるのかもしれませんが、自分の将来が見えてこない混沌とした状態や逆に見えすぎてしまって魅力を失っている状態では、”自分”というものを実感し確かに存在するものとして認識することができなくなっているのかもしれません。
そのために自己にたいする違和感を生じてしまうのでしょうか。

■親子のこと
子供が自分のことを好きになる背景には、親子愛の存在が重要な気がします。
親が自分を大切に思ってくれること・・・それが自分自身に価値を見い出せる最初の体験なのではないでしょうか。
でも親はわかってくれないと思っている人は多いですね。
確かに問題があるなあと思わせる親御さんもいらっしゃいますが、大抵は親子間の意思の疎通がうまくいっていないことが原因になっています。
親だって人の子。自分たちが愛されてきたように、子供を愛しているに違いないのです。
それなのに時が流れるにつれて、親子という絆に安心して歩寄ろうとしなかったツケが回ってくるのですよ。
誰だって嫌われるより愛されたいと思うはず。そんな』単純なことがいつのまにか歪んでしまうのですね。
「私を見て!私はここにいるのだから、私を見て!」そんな言葉が聞こえてきます。

■顔を上げて周りを見ると・・・
でも本当にあなたは一人ぼっちなのでしょうか。
誰もあなたのことを見ていないのでしょうか。いえ、きっとあなたが気付かないだけなのですよ。
だってあなと同じように感じている人はここにもそこにもいるのですから。同じように感じている人がいるということは、あなたのことをわかってくれる人もいると思いませんか。
あなたが一人ぼっちではないと実感できたなら、きっと少しだけ自信がつくと思います。
なんだ、みんな同じなんだ。」そう思うでしょう。それが大切なのです。

そうは言ってもなかなか思うように発想は変えられないもの。でもいいのです。
少しずつ、ほんの少しずつでも進んでいれば、それでいいのです。あわてない。一休み、一休み・・・(”一休さん”より(笑))