こぶし

こぶしだより 2008年01月号

2008年 1月号 発行こぶし編集部 第232号『新春から駄文』 藤田 毅

■謹賀新年
 2008年の幕開け。
正月だから病気も休んでくれるといいが、そうもいかない。
皆さんにとっては、今年こそ少しでも楽になりたいという切実な願いがあると思うが、その実現に我々も精一杯のお手伝いをしていきたいと思う。
毎年、そう思い、気合いを入れるのだが、病気というものは努力と根性だけではどうにもならないのが厄介なところだ。
必要なのは、皆さんも我々も忍耐力である。

■良好な友人
 正月にちなんで何かテーマはないかとぼんやり考えていたら、ドイツ文学研究者の池内紀先生のインタビュー記事が北海道新聞に載っていた。
池内先生と言えば、数多くの本や翻訳を出しておられるので、一冊くらいは目にされた事があるかもしれない。私はドイツ文学とは無縁だが、池内先生の言葉に関する本を斜め読みしたことがあった。
 このインタビュー記事を読むと、「好きなことをする以上に、イヤなことはなるたけしない、をモットーにしてきた」とある。
何ともうらやましい限り。
自分の思う通りに生きられれば、こんなに楽で素敵な事はないだろうが、現実には自分を取り巻く社会や人間関係といった”しがらみ”がたくさんあって、そう簡単にはいかない。
先への不安を緩和するためにもがくよりも、今を満喫することに投資するのは、理にかなっているとは思うものの、俗世間の私には到底為し得るような境地ではない。
 それに続いて、こうも書かれている。
「いつも人恋しい思いがあるので、わざとそっけなく、へだたりをとって生きている」と。
皆さんは、これをどう読まれるだろう。
この絶妙な人間関係の在り方。対人関係の距離の取り方。
付かず離れずというのだろうか。
微妙な”隔たり”である。
 確かに距離が離れ過ぎれば寂しくなるし、近過ぎれば不自由になる。
それに、下手をすると失ってしまいかねない。
この距離感は、私たちも皆さんと接する時に注意する点だけれども、人恋しさを募らせないための隔たりという事になると、本当に微妙な感覚である。良き友人とは、こういう距離感を持てる友人の事なのかもしれない。
 前にも書いたが、この対人関係の距離は、治療にもなれば、病気の元にもなる、両刃の剣なのである。
これに気付き、少しでも不安を安堵に変えられる人が出てきてくればいいのな・・と思っている。

■ハラスメント
 対人関係ということで思い出した事がひとつ。何年か前にセクシャル・ハラスメントが話題になる事が多くあった。
私も何度か企業のメンタルヘルス講習でハラスメントについて話して欲しいという依頼を受けた。
相変わらず、その後もセクシャル・ハラスメントが収まる気配はなく、オジサン達はやりたい放題。
最近は、女性上司の男性部下に対するセクシャル・ハラスメントも聞かれるくらいであるから、裾野が広がったというか、多様化したものだ。
 ところが、これに加えて昨年辺りから、パワー・ハラスメントの事例をよく聞くようになった。
そのほとんどはセクシャル・ハラスメントと同様、加害者には自覚が全くといっていい程ない。
指導とは到底言い難いいじめ行為や怒鳴りつけるだけの注意や個人のプライドを無視したけなし方など、実態はかなり激しい。
その状況を聞いている、こちらの方がワナワナと怒りに身が震える位の例もある。
上司は余程ストレスフルな日々を送っているのだろうか・・・。
 誰しも、強いストレッサーに晒されると、苛々感や怒りが現れやすくなる。
それを時々周囲の人に八つ当たりとしてぶつけてしまう事もなくはない。
本来はそうあるべきではないが、実際にはよくある事で、加害者が被害者になることだってある。
しかし、パワー・ハラスメントの場合は、それが恒常的で罪の意識がない。
そこが厄介である。
 これを読まれている方で、職場で部下をお持ちの方。
新年を迎えるにあたって今一度ご自分の態度を見直されると良いかもしれない。
ハラスメントで知らぬ間に相手を傷つけてしまうのは、本意ではないだろうから・・・。

■温暖化
 別の話をしよう。
 今年は洞爺湖サミットが行われる。何ら強制力のない会議とは言え、これ程の規模の国際会議が、道内で行われる事は道民として誇らしく思っていいのではないだろうか。
 それはともかく、優先的な議題はやはり地球環境の話題になるのだろうなと、多くの人が思っているように、私もそう感じる。
ところで温暖化って、どれくらい深刻なんだろうか・・・。
北極の氷が溶けて白熊が困っていますよとか、海抜0メートルの島が水没してしまいますよとか、氷河が後退していますよとか、そういう話は何度も聞いた。
でも地球全体の現状がどの程度なのか、よく分からない。
今後の悲惨な予測がセンセーショナルに語られるばかりだ。
 これまで気温が上がっていると言われ続けて、我々も「そういえば夏は暑いし、冬は雪が少ないような気がするなあ」と思っていたのではないだろうか。
でも実際は、現在のように気温が上がった時期は過去にもあったようだ。
確かに気温が上昇しているが、現代だけが突出して暑いという事ではないらしい。
 しかし、温室効果ガスとして知られている二酸化炭素の排出量は、現代が一番多い。
化石燃料を燃やしてエネルギーを得ているのだから、排出量が多いのは当然だが、それにしても急激に増えている。
マスコミが説明しているように温室効果ガスが増えることによって、この先、地表で温められた空気は逃げ場をなくして温暖化になるのだという事なら、確かにこれから益々暑くなっていくのかも・・。
 とすれば、当然健康面にも影響が出てくる。
熱帯地方にしかなかったような感染症の危機に道民も晒されるようになるかもしれない。
ゴキブリだって当たり前に見かけるようになるかも。
また自律神経系も働きがおかしくなりそうだ。徐々に温度が上がるだろうから、適応していける人が多いとは思うが、高齢者はそうもいかないかもしれない。
 新年早々、暗くなってしまった・・。

■コンピュータ・ウイルス
 私事で恐縮だが、年末に私の自宅のコンピュータがウイルスに襲われた。
ここでいうウイルスというのが、人間など生体に感染するものではないのはご存じの通り。
昔は優秀なハッカーが自らの腕を顕示する目的で、こうしたウイルスのような動きをするプログラムが作られる事が多かったが、今はもう大半が犯罪目的。
世の中には悪い奴が多いのだ。
 ここからは、やたらとカタカナ語が多く出るので、興味のない方はこのパラグラフは読み飛ばしていただきたい。
単なる私の愚痴に過ぎないので。(笑)
 で、何が起きたかと言うと、調べ物をするためにインターネットにつないでいる間、一瞬何かのプログラムをダウンロードするというウインドウがポップアップしたのだ。
 無論、私もそういう対策はしているつもりで、ウイルス対策ソフトを導入していた。
しかし、それとて万能というわけではない。
私のコンピュータにはインド製の製品が載っているが、この怪しい動きによりダウンロードされたファイルを検知しなかった。
さて、どうしたものか。
本当に無害なのか。
明らかにダウンロードのポップアップウインドウは出た。
しかしソフトは検知しない。
ダウンロードされたものが、単なるローダーで、ある時期が来たら本体がどさくさにまぎれて読み込まれたりしないだろうか・・。
年末のあわただしい一日に私の頭はフリーズしてしまった。
 思案の末、何かあったらいけないと思い、コンピュータを出荷時の状態にまで戻す事にした(Windowsのシステム復元は何しているか分からないだけに今一つ信用できなくて・・・)。
私の個人情報など高が知れているが、仕事にかかわるファイルが流出するのはまずい。
ちなみに、皆さんの情報は私用コンピュータには入れていないのでご安心を。
WinnyのようなPtoPソフトも使っていない。
使う必要性を感じない。
 しかし、そう決断したものの、作業は困難を極めた。
購入してから随分経つので、Windowsのアップデートだけでも大量だし、使えるようにするためのソフトをインストールするのも大変。
何もかも大変で、大忙しの年末年始だった。
うう、上腕がだるい。
結局、無駄な仕事をしてしまった・・というだけの話。読み飛ばした方は正解だ。
 が、教訓もある。
重要なファイルのバックアップは二重に取ってあるが、ソフトウェアも含めた全体のバックアップも有効だ。
時々やっておくと、こういう時に助かる。仕事でパソコンを使われる皆さん、不意に怪しいプログラムに遭遇する事もあるので、大事なファイルはハードディスクの中に入れっぱなしにしない方がいいかもしれない。
世の中、悪い奴も多い。

■感謝と決意
 今月のこぶし便りもまとまりなく、駄文の羅列で終わってしまった。いつも大したことは書いていないが、今月もまた同様。
一つのテーマを掘り下げて書けばいいのかもしれないが、中途半端に短文で終わらせてしまうところがよろしくない。
そう思いつつ、今月も同じ結末となってしまった。
ここまでお付き合いいただいた皆さんに感謝します。
 今年もまた、少しでも多くの方にこぶしを卒業していただくため、このコラムのように中途半端にならず、スタッフ一同精進したい。ともに出口を探していきましょう。